自衛官と民間船員のライフスタイルにおける最も大きな違いの一つが「休暇制度」です。
本記事では、元海上自衛官が民間船へ転職した自身の体験に基づき、両者の休暇制度と、それによって生まれる実際の生活バランスの違いを詳しく解説します。
さらに、転職によって得られる3つの具体的なメリット、そして成功のために知っておくべき注意点までを網羅。
自衛隊からのキャリアチェンジを考えている方にとって、必読の内容です。
休暇制度の違いと実際の生活バランス

自衛官と民間船員としてのライフスタイルにおける大きな違いは、休暇制度にあります。
ここでは、元海上自衛官から民間船に転職した際の休暇制度の違いと、実際の生活バランスについて詳しく見ていきます。
自衛官の休暇制度
自衛隊では、規律が保たれている反面、休暇の自由度は限られています。
典型的な休暇の特徴としては以下の点があります。
- 業務による制約 自衛官はイベントや訓練の影響で休日が潰れがちで、計画した休暇も急遽キャンセルされることが多いです。

ひこやん
緊急出港や台風避難もあるけんね~
- 地区制限 休暇中は出かける区域に制限があり、無断での外出は処罰の対象となることもあります。
- 報告義務 休暇中も誰がどこにいるかを把握する必要があり、自由度が低いと感じることが多いです。
こうした制限から、リフレッシュすることが難しく、ストレスが溜まる一因となります。
民間船員の休暇制度
一方で、民間船員としての生活は、休暇制度が大きく変わります。具体的には以下のような利点があります。
計画できる 交代で休暇を取得するので、年間でだいだいの休暇期間が早い段階で知ることができる。
乗船中に次の休暇を計画をすることができる。
乗船スケジュールの柔軟性 一般的に90日間の乗船後に30日間の休暇を取ることができ、規則に縛られない
自由な時間が確保できます。

カイくん
ひこやんの会社は60日乗って、20日休みなんでしょ

ひこやん
そう、最近はそういう会社も増えてきてるよ。
ウチは、ちゃんと休暇が取れてるけど、入社のときの契約どおりに休暇を取れない会社が多いみたい。

ミルちゃん
それで違う会社に転職する人が多いってね( ;∀;)
自主的な生活 上陸後は自分の好きなことを自由に楽しめ、自分のライフスタイルに合わせた生活ができます。
生活の質の向上
民間企業に転職した結果、生活の質は格段に向上しました。
乗船中でも休暇中でも自分の時間を有効に使え、趣味や家族との時間を大切にすることができます。
以下はその具体例です。
- 自分のペースでの生活 休暇中も船のことを考える必要がないため、ストレスなく家族との時間を多く持つことができています。
- ストレス減少 自衛官時代に比べて、管理や規制から解放されたことで精神的なストレスも軽減されました。
- 多様な経験 休暇を利用して旅行や趣味に打ち込める機会が増え、人生が豊かになっています。

ひこやん
去年は海外旅行行ったな!
このように、休暇制度の違いは単に休日の取り方にとどまらず、生活全般の質に影響を及ぼす重要な要因です。
民間船への転職で得られるメリット3つ

元海上自衛官から民間船へ転職することで、多くのメリットがあります。
特に以下の3つは、多くの方にとって魅力的なポイントとなるでしょう。
転職の自由度が高い
民間企業では、もはや転職が一般的な選択肢となっています。
自衛隊にいた頃は、上司や職場環境の影響で希望して異動することが難しかったのですが、民間船での勤務では、環境に満足できない場合、自由に転職を考えられます。
特に、労働市場が活況を呈している現在、スキルや経験を活かした転職が容易です。
- スムーズな職場変更 自衛隊よりも職場環境でのストレスが少なく、上司との関係に悩むことも減ります。
- スキル向上の機会 新しい職場で新たなスキルを習得することができるため、成長の幅も広がります。
休日の自由度が高く、リフレッシュできる
民間船で働く際の大きなメリットは、何といっても休日がしっかりと確保できることです。
自衛隊の勤務形態では、土日に出港や訓練を求められることもありましたが、民間船では、休暇は本当に休暇として過ごせるのが特徴です。
- 計画的な休暇 知らず知らずに仕事が増える心配がなく、家族や友人との時間を大切にできます。
- 休暇の買い取り制度 万が一、急な乗船が必要になる場合でも、余った休暇を会社が買い取ってくれるケース
もあり、経済的にも安心です。

ひこやん
休暇の買い取りは、会社に要確認ね!
給料アップの可能性
民間船では、入社後の給料が自衛隊よりも上昇する可能性があります。
特に、転職後の年収が大幅に増加することもあります。
手当も豊富で、日々の生活をより豊かにする要素が揃っています。
- 成果に応じた昇格 自分のスキルや努力次第で給料が変わるため、やりがいも増します。
- 多様な手当 食事手当や安全靴、作業用の道具など、会社が負担する範囲が広いため、出費が抑えられ、実質
的な収入アップとなります。
これらのメリットは、元海上自衛官としての経験を活かした新しいライフスタイルを確立するための大きな特長です。
民間船への転職は、自身の人生を豊かにする一歩となるでしょう。

ひこやん
船種や会社によって給料が違うけん、自分のそのときのライフスタイルに合わせて、会社を転々とする人もいるよ~
知っておくべき転職時の注意点と準備

転職を考える際には、慎重に準備を進めることが重要です。
元海上自衛官が民間船に転職する場合、特有の注意点がいくつかあります。以下にそのポイントを整理しました。
転職活動の前に確認すべき事項
転職先企業のリサーチ
転職活動を始める前に、まずは希望する企業について徹底的に調査しましょう。
具体的には以下の点を確認します。
– 会社の大小、保有船種、隻数、船の就役年度
– 自社HP
– 求人の掲載時期
海のハローワークに掲載されている事項は、正確でないことや明記されていないことが多いです。
電話がかかってきたときに、何を確認すべきか事前にメモしておくことが大切です。
そしてなによりも、電話での相手の対応で印象がだいぶ変わってくるので、きちんとした対応をしてくれた会社は、人事についてしっかりとした体制ができている、いい会社と判断できます。

ひこやん
片手間で電話してくるところもあるよ、こっちの質問を理解してくれなかったり、後日連絡するって言ったのに掛かってこなかったり…。
転職時に気をつけるべきリスク
- 職場環境の違い
民間企業では、自衛隊とは異なり、働く環境や文化が大きく変わります。
特に以下の点には留意が必要です。 - 上司とのコミュニケーションのスタイル
- 仕事の進め方における自由度
- 結果に対するプレッシャーの大きさ
- 労働条件の見極め
民間船には、労働条件が厳しい場合も多くあります。
事前に以下の条件を明確に確認しておきましょう。 - 乗船・下船のスケジュール
- 休暇の取りやすさや条件
- 給与や手当の内容
必要な資格やスキルの確認
転職時には、必要な資格やスキルを確認しておくことも重要です。
特に民間船では、特定の資格が求められることがあります。
もし現在資格を持っていない場合、転職後のキャリアアップのためにも、まずは基本的な資格を取得することを検討してみましょう。
転職エージェントの利用
転職活動の際には、海のハローワーク以外にも転職エージェントを活用することも一つの手です。
以下のメリットがあります。
- 専門的なアドバイスが得られる
- 非公開の求人情報にアクセスできる
- 面接対策や履歴書のブラッシュアップがサポートされる
複数のエージェントに登録して、比較しながらアプローチするのも効果的です。
面接準備
面接に臨む際は、以下のポイントを徹底的に準備しましょう。
自己PRや志望動機を明確にする
職務経歴をわかりやすく整理する
企業に対する質問を用意しておく
このように、十分な準備を行うことで、スムーズな転職活動を進めることが可能になります。
会社までの交通費や宿泊費は会社が負担してくれます。
担当者がこちらにきてくれる場合もあります。

ひこやん
ウチの会社は、社長が来てくれたんよ~
まとめ
民間船への転職は、自衛隊出身者にとって大きな飛躍のチャンスとなります。
仕事のマンネリ化や膨大なストレスから抜け出し、より自由度の高い働き方を実現できるのがその魅力です。
仕事中、休暇中ともにオンオフがはっきりしているところに大きな違いがあり、生活の質の向上につながります。
ただし、新しい環境への適応には注意が必要で、事前の準備と慎重な検討が重要です。
自身のスキルや価値観を活かせる環境を見つけ、充実した人生を送るための一歩としての転職を検討してみてはいかがでしょうか。
よくある質問
転職後に、現役自衛官から聞かれることをまとめてみました。
民間船への転職のきっかけは何ですか?
ここでは詳しく書くことはできませんが、自衛隊での勤務がマンネリ化し、モチベーションの低下を感じたことが主な理由です。
海技の資格を活かせる民間船への転職を検討し、新たな環境での挑戦を通じて自らの成長につなげることができると考えました。
自衛隊と民間船の給与にはどのような違いがありますか?
自衛隊は給与体系が安定しており、昇給や手当が充実している一方、民間船は企業によって給与の幅が大きく、能力に応じて高収入を得られる可能性があります。副業も可能です。
民間船への転職で生活面でどのような変化がありましたか?
自衛隊と比べて、民間船では休暇の自由度が高く、自分のペースで生活できるようになりました。
ストレスが軽減され、趣味や家族との時間を大切に過ごすことができるようになりました。
転職を検討する際の注意点はどのようなことがありますか?
転職先の会社は何隻保有して新しい船があるか、ブラックな噂はないか、給料が他と比べて高すぎていないか。

ひこやん
給料がに異常に高いところは
それだけ人が欲しい=辞める人が多い→なにかある(@_@)
また、職場環境の違いや労働条件を慎重に見極める必要があります。
さらに、必要な資格やスキルの確認などを気をつける必要があります。